日本発欧米向けの航空貨物の長期契約運賃が2017年度下期より8%上昇した。
自動車部品や建設機械の出荷拡大と、電装化が進む自動車などに日本製電子部品の新しい分野における需要が増加し貨物スペースが不足しているため。航空各社は今春、混載貨物事業者(フォワーダー)に対して欧米向け貨物スペースの料金を15~20%程度引き上げた。17年春と秋に続き、フォワーダー各社は荷主に対し値上げを要請。納期を重視する自動車部品メーカーなどが値上げを受け入れた。
航空各社が金融危機後の不況時に貨物機を削減したのを背景に、輸送能力は不足傾向。加えて、欧米向けの直行便に積みきれない中国発の貨物を日本経由で運ぶことも多い。大手フォワーダーによれば、運賃値上げを受け入れてもらえなければ積み込みが後回しになるケースもあるという。