top of page

カタールとの国交断絶の波紋


中東6カ国がカタールと国交断絶を発表したことで、航空・海運業界にも影響が及んでいる。 該当6カ国のうちUAE、バーレーン、サウジアラビア、エジプトの主要航空会社では、カタール発着便の運航を取りやめ、貨物受託を停止した。これまでに運航の中止を発表しているのは、エミレーツ航空、エティハド航空、エア・アラビア、フライドバイ、バーレーンのガルフ航空、サウジアラビア航空。 一方のカタール航空も4カ国向けの旅客便、貨物便を全面休止した。日本初ドーハ経由4カ国向けの輸送途中の貨物は、ドーハで留め置かれている状況である。該当4カ国向け以外の中東便は通常通り運航している。

海運では、バーレーン、サウジアラビア、UAEがカタールからの船舶の入港を禁止する措置を打ち出し、他の中東諸国も同様の措置をとる見方が強い。これによって、コンテナ船、タンカー、自動車船などの配船を見合わせる可能性が高く、既に船社はカタール向けの新規ブッキングの受け付けを停止している。 「カタール-断交国」の物流が動かなくなることで、「カタール‐非断交国」へのシフトが予想されている。中東キャリアで部品補給を受けていた日系メーカーが、欧州経由の輸送を検討する動きが既にみられている。また、カタール発着便が限定されることで航空運賃が高騰し、間接的にその他の路線にも影響が及ぶ可能性も指摘されている。


閲覧数:100回

最新記事

すべて表示

香港からの航空貨物サービス料金、昨年を上回る需要増

香港からヨーロッパと北米への航空貨物サービス料金は昨年を上回り、需要が急増している。4月の香港から北米への平均料金は1kg当たりUSD5.54で、前年比6.5%増。ヨーロッパへの料金も1kg当たりUSD4.47と前年比12%増加し、2022年7月以来の初めての同時増加となった。需要の急増はファッションや消費財の電子商取引に起因するという。中国南部などでの電子商取引や電子タバコ産業の拡大により、航空

24年3月フォワーダーランキング

2024年3月の日本発国際航空貨物取扱量フォワーダーランキングが明らかになった。1位は日本通運で17,733㌧(前年同月比-3.6%)、2位は郵船ロジスティクスで11,016㌧(+18.2%) 、3位は近鉄エクスプレスで10,567㌧(-15.0%)、4位は西日本鉄道国際物流事業本部(にしてつ)で3,696㌧ (-0.2%)、5位は阪急阪神エクスプレスで3,064㌧(-17.0%)だった。

3月も世界の航空貨物市場の成長は持続的

2024年3月、世界の航空貨物需要は前年同月比11%増加し、これで3ヶ月連続の増加となった。この成長を牽引したのは、電子商取引と紅海航路の混乱という要因でした。最新の分析結果を発表したXenetaによると、2024年第1四半期の高い需要は、8%増加した貨物船舶のキャパシティ成長を上回ったという。

bottom of page