財務省が25日発表した1~6月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額は前年同期比8.7%減の34兆5183億円だった。円高と世界経済の減速で2半期連続のマイナス。落ち込み幅はリーマン・ショックの影響が出た09年7~12月期(23%減)以来の大きさとなった。一方で、原油価格の下落で輸入も大きく減り、貿易収支は東日本大震災後初の黒字となった。
自動車関連で現地生産が進み、関連部品輸出が低調だった。鉄鋼は39%減り、スマートフォン関連の輸出もアジアでの需要一巡などで11.4%減だった。
財務省は、「素材市況の悪化やスマホ需要一巡などで、1~6月の輸出は低調だったが、足元の数量は回復してきている。今後の為替動向などを注視する」とした。