日本郵船、川崎汽船、商船三井の海運大手3社は7月29日、2017年3月期の連結業績予想をそろって下方修正した。期初は黒字を見込んでいた日本郵船は150億円の最終赤字に沈み、川崎汽船の最終赤字は455億円に拡大する。コンテナ船などの市況が悪化し、円高の逆風も重なった。業績回復の航路が見通せない状況が続いている。
その中でも商船三井は150億円の最終黒字に踏みとどまる検討を見せている。コンテナ船事業は赤字が続くなど、収益が真に上向いたとはいえないが、鉄鉱石や石炭、穀物などを扱うばら積み船事業で黒字を確保した。ばら積み船の返却や売却により、保有船籍は17年3月末時点で80隻と16年3月末の154隻から大きく減少するが、筋肉質な運航が可能となる。