日本海事センターのまとめによると、2016年6月のアジア発欧州往航運賃が対前年同月比+10.1%で、実に18カ月ぶりのプラスとなった。TEUあたり665ドルで、2016年4月の349ドルから比較すると90%以上上昇していることになる。
荷動き自体は堅調で、2016年1~5月の累計輸送量は20フィートコンテナ換算で616万8954個と前年同期を2%上回った。英国向けやロシア向けに回復の動きがみられた。
もっとも、輸送スペースは供給過剰感が残る。各船会社は1万2000コンテナ以上の大型船を相次いで投入しており、一部船社の間で価格を下げて貨物を調達する動きが依然として続いている。とはいえ、船社も過剰な供給スペースを圧縮するべく、運行本数の削減や運休を実施しているため、運賃は下げ止まったとの見方も多い。