top of page

関西国際空港、貨物再開状況①


台風21号の被害を受けた関西国際空港で8日、4日ぶりに国際線の運航が再開された。格安航空会社のピーチ・アビエーションと全日本空輸の合計14便が発着する。同日はFedExの国際貨物便も運航する予定だが、被害の大きい空港設備もあり、他の航空会社が貨物を受託するまでは時間がかかりそう。

FedExは関空が日本のハブ空港となっており、自社で貨物上屋を運用している。貨物上屋は被害はそこまで大きくなかったとのことで、他の航空会社の貨物便に比べていち早く再開が出来た。

関空にはFedEx以外にも、全日本空輸NHや大韓航空KE、キャセイパシフィック航空CX、チャイナエアラインCI、などが貨物専用機を定期便として就航させている。これらの航空会社は関空で共同上屋を利用しているが、多くの上屋が冠水しており、大きな被害がでている。中には上屋内で水没した貨物もあるとのことで、各社が貨物の特定を急いでいる。また、上屋だでなく、貨物を飛行機に搭載するリフトや、貨物をけん引するドーリーなども海水をかぶっており、真水で洗浄した上で、使用が可能か確認している。全日本空輸グループのANA Cargo は自社のHPで、来週いっぱい16日までの関空発着貨物機の運休を発表している。

もう一つの懸念事項は連絡橋だ。現在、旅客は専用のシャトルバスを利用して輸送しているが、一般の車両は通行できない。貨物地区のIDを持っている従業員は通行できるものの、貨物を積載したトラックが通行できる目途はたっていない。

大手フォワーダーによると、連絡橋の修復も含めて、完全復旧には1ヵ月以上かかるのでは、とのこと。また、大手荷主はすでに福岡や名古屋、成田空港に貨物の移動を開始している。今後、各空港での混雑が懸念される。


閲覧数:63回

最新記事

すべて表示

米東海岸ストライキ、賃上げ合意により3日で終結

9月1日より30か所超の米国東海岸とメキシコ湾岸の港湾で発生した大規模な港湾労働者のストライキが終了した。約半世紀ぶりといわれた大規模ストライキにより遅延やコスト増加が懸念されていたが、賃上げについて暫定合意に至り3日で終了した。合意により、港湾労働者の賃金は6年間で60%...

24年8月フォワーダーランキング

2024年8月の日本発国際航空貨物取扱量フォワーダーランキングが明らかになった。1位は日本通運で17,438㌧(前年同月比+14.7%)、2位は近鉄エクスプレスで11,087㌧(+18.9%)、3位は郵船ロジスティクスで9,822㌧(+21.8%)、4位は西日本鉄道国際物流...

ONE、MSCとの提携でアジアー欧州間の貨物輸送を強化

オーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)は、MSC(スイス)と提携し、アジアー欧州間で貨物スペースを融通する。ONEは日本郵船、商船三井、川崎汽船の統合で設立され、世界6位の運行規模を持つ。ハパックロイド(ドイツ)の脱退後も、HMM(韓国)とヤンミン(台湾)と共に「...

bottom of page